とある主婦の好きなもの。

ギリギリ昭和生まれのアラサー主婦が好きなものについて語っています。

昨年の今頃は『アンナチュラル』に夢中でした。

あれからもう1年とは…時の流れが本当に早いです。今日はちょうど金曜日なので、
私が久々にド嵌りした“法医学ミステリー”ドラマの魅力を振り返ります。

『アンナチュラル』

 

視聴の決め手は『逃げ恥』の野木亜紀子先生のオリジナル脚本であるという事と、
『Nのために』で好きになった“成瀬君”こと窪田正孝さんが出演するという事でした。
一番好きなミステリーものだしこれはハードル上がるな~と思っていましたが、初回
放送で期待の更に上を行く面白さを見せつけられ、一気に作品のファンになりました。
予想できない怒涛の展開、魅力的なキャラクター、テンポの良い会話、そしてドラマの
世界観にピッタリの主題歌『Lemon』。1話目から上質な映画を1本見たような充足感が
あって、2話を待ちきれずに何度もリピート再生していたのをよく覚えています。どの
お話も好きですが、“エンターテインメント性”では第2話、“メッセージ性”では第7話が
特に秀でていると思うので、今日はこの2話について語りたいと思います。

 

第2話:死にたがりの手紙

初見時は「2話目から最終話のような盛り上がりですけど⁉」とビックリしました。
一人だけ一酸化炭素中毒ではなく凍死→身元確認をするも別人→殺害現場が冷凍車と
判明→ミコトと六郎が閉じ込められトラックごと水没、という目まぐるしい展開の連続
で、2話目だし主人公なんだから助かるのは分かってるんですがハラハラドキドキしま
した。ミコトの生い立ちも掘り下げられて六郎の正体も明かされて、ガッツリ視聴者の
心を掴みにきたな~という感じです。私もまんまと嵌りましたが(笑)

第7話:殺人遊戯

この話は本当に衝撃でした。「Y君は自殺」という事実は割と早い段階から読めました
が、ミコトが白井君に語りかけるシーンは何回見ても鳥肌モノです。“いじめ”を扱った
ドラマや映画はたくさんありますが、私はこの話に一番心を揺さぶられたし、実際に今
いじめられている人にもいじめている人にも見て欲しいと思いました。「法医学的には
自殺。でも私は、殺されたんだと思う。法律では裁けない、いじめという名の殺人」
このセリフも大事ですが、特にグッときたのはここからです。

「あなたが死んで何になるの?あなたを苦しめた人の名前を遺書に残して、それが何?彼らはきっと転校して、名前を変えて新しい人生を生きていくの。あなたの人生を奪った事なんてすっかり忘れて生きていくの。あなたが命を差し出しても、あなたの痛みは決して彼らに届かない。それでも死ぬの?…あなたの人生は、あなたのものだよ」  

TBS「金曜ドラマ『アンナチュラル』」第7話より

本当にその通りなんです。これをドラマで言ってくれて良かった。この記事を書くため
に再度7話を見返しましたが、やっぱり凄い回です。この後に流れる『Lemon』がまた
涙腺直撃…。

 

今回は上記の2話について詳しく語りましたが、他の回もそれぞれとても良いです。
以前に脚本の野木先生がインタビューで仰ってましたが、ミコトが「有能で仕事ができ
る普
通の女性」という有りそうで無かった主人公像な所がこのドラマをより魅力的に
していると思います。“変人だけど天才”とか“明るさが取り柄のドジっ子新人”みたいな
よくあるキャラ付けをせずとも面白いドラマが作れるという事ですよね。

綺麗な形で最終回を迎えたので続編はないのかもしれませんが、スペシャルドラマ等で
またUDIラボの面々に会えたら嬉しいですね!

 

※同じ金曜22時の名作『Nのために』も語っております。